日記掲載ネタ〜槍弓編〜 7


20 (椎名)

良く晴れた夜だった。
見上げれば雲一つなく、吸い込まれそうな虚空が広がっているばかり。
空気も澄んで、いつもよりも多く星が瞬いていた。

当然こんな日は。
「ぬぉー寒いー!」
吹く風は冷たく、ひんやりと頬を刺す。
「なんだランサー、北の育ちのお前がこの程度の寒さで根を上げるのか?」
言ったこちらは、マフラーに手袋完備であるのだが。
「うー、寒いもんは寒いんだからしょうがないだろうがー!大体こう、寒さの質が違うっていうか…あーそれよりせめて手袋片方貸してくれー!」

ほとんど涙目で訴えられ、アーチャーはしぶしぶ自分のしていた手袋の片方を渡した。
「さんきゅーなー♪」
さっきまでの涙目はどこへやら。
ランサーは嬉そうに手袋を自分の手にはめて。

数度、拳を握ったり開いたりしながら、手袋を凝視する。
「どうかしたか?」
手袋に穴などは空いていないはずだったが?
と覗き込むアーチャーに、ランサーはにっと悪戯っぽく笑い
「んー?いや、お前結構手ぇ大きいんだなぁって。」
いって手袋をしていない方の手同士をあわせて見せる。
「ほら。」
「ほら、じゃない。たわけが…」
その手を振り払い、アーチャーはスタスタと歩いて行ってしまった。

「ふむ。」
そんなアーチャーの背中を数歩送れて追いながら。

「背中も広い…」

やたらと耳の良いアーチャーには聞こえないように、ぽつりと呟き、手袋をしていない方の手をこすり会わせて、ランサーは少し歩く速度を速めた。

どうやら、明日は雪が降りそうだ。





21 (ペキ)

「……え、これ、くれんのか?」
「連絡が取れんと困るからな」
「へぇ、思ったよりも小さいんだな、コレ」
「それでも、割と大き目の方だ。使い方は解るか?」
「いや、全然。教えてくれ」
「……だろうな。 いいか、一度しか教えんぞ?
 まずは基本的なことについてだが」
「うっわ、ちょっと待て、心の準備が!」

:::

「……大体、こんな所か。
 後は、自分で説明書を読め」
「……俺にとってはその説明書の方が難しいだろうが。
 まだ漢字よめねえんだから」
「ふん、さっさと常用漢字くらい読めるようになれ」
「チッ、頭脳労働は俺の担当じゃねぇっつの」
「使い方に関してはもういいか?
 三つまでなら質問を受け付けてやろう」
「はーい先生、質問ー」
「誰が先生だ。何だ?」
「お前の番号、教えろ」
「断る」
「なんでだっ!?」
「連絡はこちらから取る。お前が知る必要はない」
「俺がお前にかけらんねぇだろ!?」
「かけられんで結構。
 お前に教えたが最後、不必要に何度もかかってきそうだからな」
「(図星)……なんだよ、せっかくあるっつうのに、使えね……」
「まあ、せいぜい説明書を読んで使いこなせるようになるのだな。
 そうしたら教えてやろう」
「……鬼」


:::::

「(説明書、解読中)……えーと、コレに登録しておけば、いちいち番号入力しなくてもいいわけか。
 便利だな……と、あれ? もう一件登録してある?」

「……気付くのが遅いわ、たわけ」





22 (椎名)


「もしもし?」
「うあ!ホントに出たー!」
「…携帯が鳴っているのに気付けば出るのは当然だろうが…で、何か用か?」
「なんだよー、用がなきゃ掛けちゃダメなのかー?」
「いや、そうは言ってな…」
「あー、用件あったあったー。今からデートすっからいつもの所なーv以上!」
「な!ちょっとまっ…切るかそこで…」
やっぱり渡さなきゃよかったかもとボヤきながらも、いそいそと身支度を整えるアーチャーであった。まる。

※※※
おまけ別パターン

「どうした?急に黙り込んで?」
「んー?いや、お前やっぱいい声だなーって思って。」
「…たわけ…」




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