web拍手ネタ〜槍弓編〜1


1 (椎名)

「うおーい、腹減ったぞ弓ーなんか食べたいー」
「ふむ…生憎今は何もないのだが…丁度買い出しに行く所だったから帰ってくるまで待ってろ」
「やだー待てないー」
「…子供みたいな駄々をこねるな…」
「だーかーらー。鈍いなーお前ー、俺が今食いたいモンぐらい分かるだろー?」(がばっと)






2 (椎名)

「拍手ありがとーう!」
「何?今回のネタは…web拍手?」
「まんまだなーおい?」
「ふむ…web拍手でネタがweb拍手とは…しかし何をすればいいのだ?」
「そうだなー…取りあえず定番? の舞台裏ネタとか?」
「…見せられると思うか? …というか見せるつもりか!?」
「俺は別にー良いけどなぁー?(にやり)」
「たわけ!」





3 (ペキ)

「しっぽのきもち」

傾いた緋色の光がやわらかく刺さる、買出し帰りのいつもの道。
蒼い髪の男はいつもどおり私の少し前を歩く。
もはや定位置となったそこで、今日も上機嫌で歩を進める。

最初のうちは買出しに付き合えというと随分とふてくされていたが、最近では妙に楽しそうに付いてくるようになった。
彼が常に上機嫌の理由など到底わからないが、おそらくは天気が良い事とか近所の妙齢なご婦人方の挨拶や今日の夕飯の事など、そんな他愛もない理由なのだろう。
そしてそんな彼の姿は、見ているこちらにもその心地よさを分けてくれる。

そのうち鼻歌でも歌いだしそうな背中を眺めているうちに、ふと、気になるものが一つ。

眼前でゆれる、蒼い一房。

右に左に、彼の歩みに合わせて揺れる。
上機嫌に、軽やかに踊る。
まるで彼の心情を代弁するかのように、実に楽しげに。

「……む」

ふいに、いたずら心が沸いて出た。
そっとそれに手を伸ばして。

ぐいと引っ張る。

「っあだっ!?」

いきなり後ろに髪の毛を引っ張られた男は、勢いでそのままのけぞる。
それでも持ち前のバランス感覚あるいは食にかける想いのためか、器用にも荷物は保持したままだ。

珍妙な姿勢でのけぞったままの彼と、目が合う。

「……で、いきなりなんなんだ?」
「……いや、少しな」

目の前で、引っ張りやすそうなものがゆらゆらと動いているものだから、つい、な。
そう言うと。

「お前は猫か犬かよ」

と、笑った。
怒るだろうと思っていたのだが、意外や意外。
今日の彼は、よほど上機嫌らしい。

「ほう、怒るかと思っていたが」

手の中の一房を手放しながら言うと。

「怒るわけねえよ。
 お前が俺に触りたいと思ってくれるなんて、ラッキーだろ?」

手から離れた髪を上機嫌に嬉しそうに揺らしながら、彼は言った。

「……ならば、次も楽しませていただくとしよう」
「あーちょっと待て。やっぱり次からはあらかじめ申請してからにしてくれると助かる。痛いし」

その言葉にあえて答えず、私は笑って歩みだす。
蒼い後ろ髪を振って、あわてて付いてくる彼。

その姿は。
――君の方こそ、犬か猫のようだよ。

とりあえず、帰ったら三つ編みでもしてからかってやるとしよう。
上機嫌で揺れる、彼の長い蒼い尾を。





4(椎名)

弓「何のつもりだ…」
槍「んー?何だよーお前がちょっとは働けっていうから見学しに来たんだろー?」
弓「…つまりは客として扱っていいのだな…まぁいいさ…注文を聞いてやる…」
「そうだなー、じゃあスマイル一つ。」
「大丈夫だよとおさ…って何言わすかーー!!?」
「冗談冗談。コーヒー頼むわー
…しかしなんていうか…
お前ほんと似合ってるなー



カフェエプロン。」





5(椎名)

「ランサー…ぐ…ちょっと強すぎだ…」
「んー?お前ここけっこう…」
「ぐぅ!?」
「ふむ。ここがいいのか?」
「だから強すぎだと…っつぅ!?」
「おー、ずいぶん固てぇな?ほら、力抜いた方が楽だぜ?」
「い…痛いランサー…」
「我慢しろって。すぐ気持ちよくなるからよ?」
「だから痛いと…

言っているのが分からんのかたわけがぁぁあ!」

「のあ!?なんだよ人がせっかく肩もんでやってるのにー」
「強すぎだとさっきから言っている!あざになるだろうが!すこしは加減と言う物を考えろ!」




6 (ペキ)

衛宮家は、日本家屋である。
離れの内装は洋間であるが、母屋は原則として和室となっている。
最近、居候が増えた衛宮家において女性陣の部屋は離れ・男性陣の部屋は母屋にある。
女性陣への配慮として……となっているが、それが建前なのも周知の事実。

ランサーとアーチャーの部屋も、当然和室である……が。


「あれ? アーチャー、コレなんだ?」

部屋の主が呼んでもいないのに勝手に居座っていた蒼い男が、立ったまま物珍しそうに障子を開けたり閉めたりしている。

「何って、障子だろう? お前の部屋にもあるだろうに」
「イヤ、俺の部屋にもあるけど、ちょっと形が違うぞ、コレと?」

そういって、ランサーは障子の下段部分を引き上げた。
からり、と乾いた音がする。

「ほら、こんな風に下の部分が開いたりしないぜ? 俺のところ」
「……ああ、なるほど」

私も気付かなかった、と言いながら、アーチャーも障子に手をかけた。
からり。
下段の障子を上に引き上げる。
開いた下段には硝子がはめ込んであり、通常の障子の様に開けたら即屋外というわけではなかった。
上部に引き上げた障子も、引き下げるまで下段に降りてくる事はない。
寸法が正確でなければ、こうはいかなだろう。
言うまでもなく、通常のものよりも手の込んだ造形の障子だ。

「これは、『雪見障子』というものだな。
 ランサー、少し、座ってみろ」

アーチャーは自らも腰を下ろしながら、そううながす。
ランサーも、素直にその言に従う。

「……へぇ」

開いた障子の下部からは、外――日本庭園ではないにしろ、整った和を思わせる庭が見て取れる。
ちょうど、座った時の目線が外を見えるような造りになっているからだ。

「わかったか?」
「おう。なるほど、ここから降った雪が見えるって寸法か」
「ああ。部屋に座した状態のまま外の景色が見えるように、と言う計らいだな。
 古くは書院――書斎に多く使われたらしい。 おそらく雪と月の明かりでものを書き易くする為だろうが……」
「まあ、居間は景色を楽しむためのものって訳か。
 こういうのを『風流』って言うんだっけか?」

胡坐に座し身体を前後にゆすりながらそんなことを言う目の前の相手に、アーチャーは苦笑する。

「ほう? お前に、物事の趣がわかるとはな……」
「……んー、まあ、難しいこの国独自の文化とかはよくわかんねぇけど。
 
 ――お前と、ここで雪を見ながら飲む酒が美味そうだなって事ぐらいはわかるぜ?」

言って、するりと寄ってくる体温を。

「……まあ、悪くはなさそうだ……」

赤い男は、許容したのだった。

ただ。
その時は、雪見障子を下げねばならないだろうと、漠然と考えながら。




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