web拍手ネタ〜雑多編〜6
※カップリングが本気で雑多なのでご注意下さい
15 (椎名) アンリと弓
「はいはーい恒例の舞台裏ネター」
「すっかり忘れていたが、恒例だったのか?」
「面倒なんじゃねぇの?」
「一理あるな」
「で、今回はオレとアーチャーなんだけど」
「また奇怪な……」
「何か?」
「いや、いい。勝手に続けてくれたまえ」
「? まぁ勝手に続けるけど。え−と、『アンリマユさんとアーチャーさんはやっぱり仲が悪いんですか?』だって。変な事聞く奴がいるもんだなおい。仲が良い訳ないだろ。」
「ふむ、仲が良い、という事は断じてないが、気は合うかも知れんな」
「へ? なんで?」
「あの大たわけに対する杞憂は……共感できると思うのだがね……(遠い目」
「……あぁ、身に染みて……」
16 (ペキ) 金士
<<<おうごんのかがやき>>>
「ギルガメッシュ。しばらく俺の隣に立つな」
「な、んだとー!?」
いきなりの士郎の宣告に、衛宮家が揺れた。
比喩でなく、一人の人物の出す驚愕色した王気のせいで。
「な、何故だ雑種!? さては今朝雑種力作玉子焼きにしこたま金粉をかけ、ついでに『甘くない玉子焼きなど認めぬ』と言ったのを根に持っているな!?
それともアレか、昨日の雑種お気に入りの、実に雑種らしい地味な自転車を我好みにカスタマイズしたのをまだ引きずっているのか!?
む、分った、一昨日雑種を教室から拉致ッたのを『偶然に会ったから付き合え』と言ったのが実は我が学園まで赴いてやったのだと気づいたせいか!
な、何故だ、何故そんな事でそんな大人気ない事を言い出すのだ……!!」
心の中の狼狽そのままに、ここ数日のやましい事をゲロする英雄王。
言うまでも無くこのゲロは彼の起こしたトラブルの、氷山の一角である。何しろ自覚が無いので、ゲロしようが無いモノがほとんど。たとえ士郎が不機嫌になろうとも、それが余程の「俺、人間変わっちゃうよ?」レベルで無い限り、うっかりさんは気づかないのだ。
「や、それらはまぁもう怒ってない」
言う士郎に、もう怒ってないんかい、と無言のツッコミを入れる衛宮家ギャラリー。
それらを華麗にスルーして、士郎とギルガメッシュはヒートアップしていく(ヒートアップしているのは一人だけだが。)
「怒っていないならば何故だ! というか立ってはならぬ雑種の隣と言うのは右か!左か! 座っているならOKか! 半径30センチより離れていれば問題ないか!
それよりしばらくとは何時間程か――――!?」
「右も左も。座ってたらもっと却下。 半径1メートル以内は遠慮してくれ。しばらくって言うのは――――」
そこで言葉を区切り、指を折り始める士郎。
その指が一本、又一本と倒れていくたびに英雄王の顔は引きつっていく。
その指が折り返し地点に入り、ギルガメッシュがちょっと泣きそうになった所で、ようやく士郎は口を開いた。
「6ヶ月位?」
「「「長っっっっ!!?」」」
思わず衛宮家総出の突っ込みにも、士郎とギルガメッシュは慌てず騒がず(?)二人の世界。
「何ゆえその様な気の遠くなるような時間を拒絶する雑種如きが何か我まずいのか理由を言え聞いてやらんでもないぞああでも言わんでもいいから今すぐ撤回すれば我としても寛大な心で許すのでお前も許さないか雑種――!!」
もはや何がなんだかさっぱりだった。
しかし士郎はテンパリギルガメッシュが何を言いたかったのかを何故か分ったらしい。
「や、たいした理由じゃないんだけど」
たいした理由じゃないんかい、という周囲の魂の突っ込みは、2人には聞こえない。
士郎はいつもの感情の分りにくい表情のまま、その理由をさらりと口にした。
「だってお前、眩しすぎ」
ガシャーン、という効果音は、決して空気的なものではない。
実際にギルガメッシュは、窓を芸術的なまでに美しく突き破って出て行った。
「我が眩しいのは魂レベルの話でどうしようもないではないかぁああああああああぁぁぁぁあぁ!!!!」
かァァあああぁ、あぁぁあぁぁぁ、ぁぁぁぁ……などというドップラー効果を引きずりつつ、英雄王、退場。
今までギャラリーだった者たちはたちまち黒子に早変わり、突き破られた窓の修復に取り掛かる。
「で、士郎」
「ン、何だ?」
唯一舞台でのナレーション役経験者、遠坂凛が種明かしのために士郎に声を掛けた。
「何で眩しいの?」
「いやだってほら、アイツの髪セイバーよりも派手で光を反射するからさ」
日差しの強い時期近くにいられると、日光の反射が丁度目に入って痛いんだよ。
「……確かに、痛いわね」
「だろ」
かくして、飛び出したギルガメッシュは、「んー夜なら別にとなりにいてもいいみたい」「帽子被ってれば昼もOKらしいわよー」と言う虎のフォロー(?)が入るまで、波止場でしくしくと泣いていたそうだ。
どっとはらい。
17 (椎名) 槍士
「なぁ坊主、一つ気になってる事があるんだが……」
「ん? 何だ、お悩み相談なら受付けないぞ?」
「悩みっていうか……そのなぁ……最初に会った時の事は覚えてるだろ?」
「最初? まぁ、あれだけインパクトあればなぁ。ばっちり心臓刺されて殺されたんだしな」
「う、そうはっきり言われると多少の罪悪感って奴がだな……」
「ま、まぁそれはいいとして……で、それがどうかしたのか?」
「あぁ、あれだ。吊橋理論ってあるだろ?」
「え? あぁ、まぁ一応」
「それを思うとだな、お前の俺に対する愛情がそんな下らないもんで成り立ってるんじゃねぇかと不安で不安で……」
「誰がー! てか愛情って何さー!」
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